ソウルの消えた島、蚕室の隠された物語

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ソウル徒歩解説観光

ソウルの消えた島、蚕室の隠された物語

登録日 : 2024.09.30 / 更新日 : 2024.10.02

消えた松坡(ソンパ)江に沿って、かつて島であった蚕室(チャムシル)の跡を訪ねて

蚕室（チャムシル）は、ロッテワールドとロッテタワー、石村(ソクチョン)湖があるソウルの代表的な名所であるが、わずか50年ほど前は、ここに川が流れ、島があったという事実を知る人は多くない。蚕室島、夢村湖(モンチョンホス)の歴史を中心に、松坡(ソンパ)区の隠された名所と物語をご紹介しよう。

蚕室（チャムシル）コース解説コース

蚕室（チャムシル）コース解説コース: 蚕室駅3番出口; 三田渡碑; 石村湖(西湖); バンイマッコル; 漢城百済駅; オリンピック公園入口; 夢村湖; オリンピック彫刻公園; 城内川; オリンピックプラザ

所要時間(距離): 2時間(4.1km)

集合場所: 蚕室駅(松坡区庁) 3番出口

コース利用 TIP: 各博物館への入場の他、各館で運営される体験プログラムはウォーキングツアーコースに含まれていないため、観光終了後、各自でご訪問ください。

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コース内の主な観光スポット

蚕室（チャムシル）駅 3番出口

朝鮮時代の世宗(セジョン)時代に養蚕を奨励し、蚕室道会が設置されたのが蚕室（チャムシル）という地名の由来である。わずか50年前まで、蚕室は漢江の真ん中に位置する島だった。1971年、漢江開発事業によって松坡(ソンパ)江が埋め立てられ、アパートと総合運動場が建設され、今日の蚕室の姿が完成した。
三田渡碑(サムジョンドビ)

1639年(仁祖17年)、清国が侵攻してきた丙子胡乱で朝鮮が敗北し、屈辱的な講和協定を結んだ後、清国の強要により建てられた碑石である。仁祖は碑石が建てられた場所である三田渡(サムジョンド)の渡し場で3回ひざまずき、9回頭を下げる「三跪九叩頭の礼」の屈辱を受けた。
石村湖(西湖)(ソクチョンホス・ソホ)

現在の石村湖(ソクチョンホス)が位置する場所は、かつて松坡(ソンパ)渡し場があった漢江の本流で、水路交通の要所だった。1970年代の漢江埋め立て事業で島を陸地化し、残った水路が現在の石村湖になった。ここにかつて川が流れていたという事実は、三田渡碑が証明している。
バンイマッコル

バンイ洞グルメ横丁として知られるバンイマッコルは、蚕室観光特区を代表するグルメ通りで、昼休みには会社員で賑わう場所だ。近くにはトレンディな店が集まっている松里団通り(ソンリダンギル)があるので、両方を比較してみるのもお勧め。
漢城百済(ハンソンベクチェ)駅

地下鉄9号線の漢城百済(ハンソンベクチェ)駅は、百済の初期に都城であった河南(ハナム)慰礼城があった場所という意味で名付けられた。地下でソマ美術館と繋がっているが、「ソマ」という名前は、Seoul Olympic Museum of Artsの頭文字とギリシャ語で「体と身体」の中間的な意味を含み、ソウルオリンピックの記念空間として設計された。
オリンピック公園入口

1988年のソウルオリンピックのために造られた公園で、ヨイド(汝矣島)の面積の半分に相当する約43万坪の規模を誇る。様々なオリンピック競技場は現在、コンサート会場としても活用されており、世界的なK-POPの中心地でもある。
夢村湖(モンチョンホス)

夢村湖(モンチョンホス)は自然湖ではなく、百済時代に敵の侵入を防ぐため、夢村土城の周りに造られた堀である。湖は3世紀後半から4世紀初めに築造されたと推定されるので、その歴史は1700年に及ぶ。
オリンピックプラザ彫刻公園

1988年のソウルオリンピックを記念して、世界66カ国155人の作家が制作した201点の彫刻作品が展示されている。世界5大彫刻公園の一つに数えられる国際的な名所である。
城内川(五輪橋)(ソンネチョン・オリュンギョウ)

漢江まで続く城内川(ソンネチョン)散策路(トゥルレキル)は、散歩はもちろん、季節によって様々な渡り鳥を見ることができるコースでもある。2005年の生態河川造成事業により、漢江の水と地下鉄の溶出水を流入させ、魚・鳥・昆虫が生息する生態空間として生まれ変わった。
オリンピックプラザ

広場を囲む放射状の商店街アーケードの建物が異色的なオリンピックプラザは、ソウルオリンピック当時は選手会館として活用された。オリンピックプラザを中心に広がるオリンピック選手・記者村アパートは、選手たちの宿舎の用途を超え、大会後に民間へ分譲される大規模なアパート生活圏として開発された。