韓国映画『パラサイト 半地下の家族』の人気と影響力が鎮まらないことを証明するように、今もなおTシャツやバッジ、バッグなどさまざまなグッズが販売され、映画ファンたちの収集欲を刺激している。特にその中でも、重要なシーンの度に登場した「水石」をモチーフに作った石鹸が人気を集めた。「水石」とは、映画の中でギウ(チェ・ウシク)の友達ミンヒョク(パク・ソジュン)が幸運をもたらす石と言ってギテクの家族に贈った物である。映画『パラサイト 半地下の家族』はギウとミンヒョクが会話する場面から本格的に物語が始まる。そしてその2人が語り合った古びた路地裏は、今では世界的な映画のロケ地という新しい名声を獲得した。このようにソウルには、人々の視線を引き寄せ、足を運んでみようと思わせる魅力的な路地がたくさんある。ソウルをより深くより身近に感じさせる路地を探しに一緒に出かけよう。
古びた路地裏にある「ウリスーパー」の前に置かれたテーブルでミンヒョクとギウは酒を飲む。この時ギウはミンヒョクから、パク社長(イ・ソンギュン)の娘のダヘ(チョン・ジソン)の家庭教師のアルバイトを頼まれる。そしてギウがパク社長の娘の家庭教師をしにパク社長の家を訪ねたところから、全く異なる2つの家族の出会いが始まる。映画に出てくる「ウリスーパー」の実際の店名は「テジサルスーパー」。平凡ながら人情味あふれる下町の庶民的なスーパーの感じがよく残っている。店のすぐ近くにはギテク一家がパク社長の家に行くシーンを撮影した階段もある。現在テジサルスーパーの壁面には案内標示板が立てられており、素敵な記念写真を撮影して思い出を残すことができるよう写真つきでロケ地を案内しているので探しやすい。 ただし、ここは実際に人が住んでいる住宅地なので、大声を出したり騒いだりして住民に迷惑をかけないよう気をつける必要がある。
住所:ソウル特別市マポ(麻浦)区アヒョンドン(阿峴洞)707
利用可能時間:毎日 08:30~24:30
お問い合わせ:+82-2-393-5806
アクセス:地下鉄2号線(#243)/5号線(#531)チュンジョンノ駅6番出口から徒歩10分
チュンニムロ(中林路)はチュンジョンノ駅とソウル駅をつなぐ路地である。2017年に「ソウルロ7017」がオープンしたのを機に、昔懐かしいソウルの趣と思い出が残っている通りとして注目され始めた。写真を撮ってSNSに投稿したくなるような独特かつお洒落なカフェやレストランと、韓国の伝統料理であるソルロンタンや焼き肉のお店とが同じ路地に立ち並んでいる。まるで過去と現在が入り混じったような風景だ。チュンニムロの全長は約600mとそれほど長くないが、「ヨムチョンギョ(塩川橋)手作り靴通り」「マンリジェロ」「チョンパロ」など見どころの多い路地とも繋がっているので時間に余裕を持ってのんびりと歩いてみよう。
住所:ソウル特別市チュン(中)区チュンニムドン(中林洞)
アクセス:地下鉄2号線(#243)/5号線(#531)チュンジョンノ駅5番出口から徒歩5分
古い高架道路からソウル市民の空中歩行道として生まれ変わった「ソウルロ7017」。美しい花や木々が植えられた空中庭園であるとともにソウル駅、ナムデムン(南大門)市場、チョンパドン(青坡洞)、チュンニムドン(中林洞)などの周辺地域と連結された散策路として親しまれている。
住所:ソウル特別市チュン(中)区トェゲロ33
お問い合わせ:+82-2-313-7017
ウェブサイト: seoullo7017
アクセス:地下鉄1号線(#133)/4号線(#426)ソウル駅2番出口から徒歩3分
「マンリジェロ」はソウルロ7017からコンドク五叉路へと続く路地。昔の建物をそのまま活用したカフェやレストランが立ち並び、レトロな雰囲気を漂わせている。その中でも1930年代の日本式家屋の外観はそのまま残して改築したカフェ「The House 1932」、そして築年数が100年になる建物にオープンしたフュージョンレストラン「VERY STREET KITCHEN」が代表的な店だ。
住所:ソウル特別市マポ(麻浦)区コンドクドン(孔徳洞)4-11
アクセス:地下鉄1号線(#133)/4号線(#426)ソウル駅15番出口から徒歩5分
ソソムン(西小門)は朝鮮時代に多くのカトリック信徒たちが殉教した聖地で、2014年にはローマ教皇フランシスコが訪れた。ここでは地上に木々や草花を植えて公園を造成し、市民の憩いの場として親しまれているほか、地下には歴史的な展示物や芸術作品などが展示されているソソムン(西小門)聖地歴史博物館がある。
住所:ソウル特別市チュン(中)区チルペロ5
利用可能時間:9:30~17:30(火・木・金・土・日曜日)、9:30~20:30(水曜日)、月曜日は休み
お問い合わせ:+82-2-3147-2404
アクセス:地下鉄2号線(#243)/5号線(#531)チュンジョンノ駅4番出口から徒歩7分
旧ソウル駅舎を1925年のキョンソン(京城)駅の姿に復元した後、新たな複合文化芸術空間として生まれ変わった「文化駅ソウル284」。ここでは一年中さまざまな展示会・公演・文化イベント・常設プログラムなどが開催されている。
住所:ソウル特別市チュン(中)区トンイルロ1
利用可能時間:火~日曜日 10:00~19:00、毎月最終水曜日は21:00まで運営、月曜日は休み
お問い合わせ:+82-2-3407-3500
ウェブサイト: www.seoul284.org
アクセス:地下鉄1号線(#133)/4号線(#426)ソウル駅2番出口から徒歩1分
コンドク(孔徳)市場は「豚足店通り」や「チヂミ通り」で有名な「グルメの聖地」。この通りにある豚足のお店はどこも、豚足を注文するとスンデックク(豚の腸詰めスープ)とスンデ(豚の腸詰め)などが基本のおかずとして出されるのが特徴。また、チヂミのお店が立ち並ぶチヂミ通りに入ると、色とりどりのチヂミと香ばしい匂いが食欲をそそる。
住所:ソウル特別市マポ(麻浦)区マンリジェロ19
営業時間:店舗によって異なる
お問い合わせ:+82-2-712-4783
アクセス:地下鉄5号線(#529)コンドク駅5番出口から徒歩3分
チンミ(眞味)食堂のメニューはカンジャンケジャンの一品のみ。それだけに美味しさは保証付きである。黄海岸のワタリガニを使って漬けたカンジャンケジャンは、当日販売する量だけ準備するので、訪ねる前に必ず予約すること。
住所:ソウル特別市マポ(麻浦)区マポデロ186-6
利用可能時間:月~土曜日 12:00~20:00、ブレイクタイム 15:30~17:00、日曜日・祝日は休み
お問い合わせ:+82-2-3211-4468
ウェブサイト: thejinmi.modoo.at
アクセス:地下鉄5号線(#530)エオゲ駅4番出口から徒歩5分
濃厚な豆乳と少量のにがりを使用して作った自家製の豆腐は、豆特有の甘くて香ばしい味とミルクのようになめらかな食感が自慢。メインメニューの「トゥブチョックク(塩辛入り豆腐スープ)」も美味しいが、「豚肉ポサム」と天然のクロソイを使った「ウロクチム(クロソイの蒸し物)」もおすすめ。
住所:ソウル特別市マポ(麻浦)区マポデロ16ギル9
利用可能時間:平日 11:30~21:30(ブレイクタイム 15:00~17:00)、週末 11:30~21:00(ブレイクタイムなし)
お問い合わせ:+82-2-313-2952
アクセス:地下鉄5号線(#530)エオゲ駅4番出口から徒歩5分
ウルチ・ミョノク(乙支麺屋)とウレオク(又来屋)とともにソウルの「3大ピョンヤン・ネンミョン(平壌式冷麺)専門店」として有名な「ウルミルデ(乙密台)」。店の前には毎日のように長蛇の列ができている。ピョンヤン・ネンミョン(平壌式冷麺)と一緒にピンデトク(緑豆のチヂミ)を注文しよう。
住所:ソウル特別市マポ(麻浦)区スンムンギル24
利用可能時間:毎日 11:00~22:00、ソルラル(旧正月)・秋夕(旧暦8月15日)は休み
お問い合わせ:+82-2-717-1922
アクセス:地下鉄6号線(#625)テフン駅2番出口から徒歩6分
ソウルの手作り靴通りと言えばソンス洞を思い浮かべる人も多いが、「ヨムチョンギョ(塩川橋)手作り靴通り」は1920年代に形成され、100年の伝統と歴史を誇る韓国初の手作り靴通りである。その歴史と価値が認められ、2013年に「ソウル未来遺産」に指定された。現在も数十年の経歴を持つ靴職人たちが営む25店舗の手作り靴店が通りに並んでいる。韓国旅行の特別なお土産が欲しいなら、皮の種類・色・アクセサリーまで自分の好みに合わせて選べる、自分の足にぴったり合う手作り靴はどうだろうか。
住所:ソウル市チュン(中)区イジュロ2ガ175-8
営業時間:店舗によって異なる
ウェブサイト: yeomcheonshoes.modoo.at
アクセス:地下鉄1号線(#133)/4号線(#426)ソウル駅3番出口から徒歩7分
ソウルの人気観光スポットを文化観光解説ボランティアと共に歩きながら各スポットに秘められた物語などを聞くことができるプログラムだ。32のコースがあり、ソウル徒歩解説観光ホームページ dobo.visitseoul.net で事前に予約すれば誰でも利用できる。利用料金は無料だ。
開化期のソウルについて知りたいなら、ソウル徒歩解説観光「ソウルロ7017の近現代建築紀行」に参加してみよう。ソウル駅からチュンジョンロ(忠正路)まで近現代の歴史が秘められた「ソン・ギジョン(孫基禎)記念館」「カトリック・ヤキョン(薬峴)教会」「聖ヨセフアパート」「チュンジョンガク(忠正閣)」などを巡るソウルツアーコース。
▶ ソウルロの近現代建築紀行: Click Here
※ この情報は2020年5月に作成されたもので、今後内容が変更される場合があります。訪ねる前に必ずご確認ください。
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