ソウル都心のあちこち、 平和 の場所
2018年9月に開かれた南北首脳会談が無事に終わり、ソウル市内のあちこちでは北朝鮮レストランに人気が集まりました。失郷民(朝鮮戦争の際、北朝鮮から韓国へ避難し、故郷へ戻れなくなった人々)の意味が込められたピョンファ(平和)市場、世界の祭典であるオリンピックが開催されたオリンピック公園、統一の象徴が設置されているチョンゲチョン(清渓川)のベルリン広場、平和の空間として再誕生した平和文化陣地、南北首脳会談開催時に報道関係者をサポートしたトンデムンデザインプラザ(DDP)プレスセンター。これらは全て平和を祈願して作られたスポットでした。1962年から現在までの約60年の歳月が流れ、平和を願って作られたスポットをタイムラインになぞり紹介します。
トンデムン(東大門)とトンデムン(東大門)歴史文化博物館の間には韓国最大規模のアパレル専門問屋が並びます。朝鮮戦争の時、南下してきた北朝鮮からの避難民が服を作り染色/脱色をして販売していたことが母胎となりました。ピョンファ(平和)市場という名前には失郷民の「平和統一」への願いが込められています。手頃な値段で韓国内で名声を得たピョンファ(平和)市場を起点に、多様な衣料専門商店街の建物が入り、トンデムン(東大門)商店街を形成しながら韓国を代表する観光名所となりました。
200坪を超える1~3階建てのビルを一度に見て回るのは大変なので、ウェブサイトや電話で販売店に商品の在庫などを確認してから行くのがおすすめ。
ウェブサイト: http://pyounghwa.com/
電話番号: +82-2-2265-3531
43万坪の広々とした空間に自然公園とオリンピック施設が調和をなしているオリンピック公園は、世界の祭典といわれる1986年開催のソウルアジア競技大会と1988年開催のソウルオリンピック大会のために建設されました。現在は体育、文化、生態、歴史を楽しむ4つのゾーンで構成されています。様々な用途を備えた総合公園です。秀麗な景観を背景に、様々なスポーツ競技大会やコンサートだけでなく、CF、映画などの野外ロケ地としても有名です。
年中無休で利用できるオリンピック公園の広場は午前5時から深夜まで、その他のエリアは午後10時まで利用することができます。
ウェブサイト: ksponco.or.kr/olympicpark/english
電話番号: +82-2-410-1114
ソウル市チュン(中)区チョンゲチョンロ86 ハンファビル
2005年10月
チョンゲチョン(清渓川) にはドイツ分断と統一の象徴であるベルリンの壁の一部を見ることができます。2005年に統一への願いを込めて、ドイツから寄贈を受け、現在世界で唯一の分断国家である韓国にベルリンの壁が存在しているのは大きな意味を持ちます。チョンゲチョン(清渓川)にあるベルリンの壁は長さ3.6m、厚さ0.4mの円形の壁をそのまま移動させたものでしたが、残念ながら壁の一部が破損されてしまいました。現在本来の姿に戻るよう最大限の努力をしています。
11月にはベルリンの壁のあるエリアであるサムイルギョ(三一橋)一帯ではソウル・ランタンフェスティバルなどのイベントが催されます。
イベント期間: 2018.11.02(金)~11.18(日)
住所: ソウル市チョンノ(鐘路)区チョンゲチョンロ11 (チョンゲ(清渓)広場)
ソウルの北端、トボン(道峰)区には対決と分断の象徴であり、長い間凶器のように放置されている対戦車防護施設がありました。その施設は今では平和と文化の願いを込めた文化創作空間、平和文化陣地として生まれ変わりました。軍事目的のために造成された対戦車防護施設は朝鮮戦争勃発後、北朝鮮軍の戦車により南侵された場所でした。今もなお過去の痕跡が残っており、軍事施設だったことを実感することができます。
現在は平和文化陣地では作家たちに施設内の空間と機器などをサポートする創作支援事業や地域の文化活性を図る文化芸術プログラムが運営されています。
ウェブサイト: http://culturebunker.or.kr/
電話番号: +82-2-3494-1970
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平和という言葉がよく使われた時が今までそうはなかったかように思います。
平和について世界の人々の注目が集まっています。平和について考え、なぜ平和を求めるのかもう一度考えてみる必要があるかもしれません。