白黒に近い、薄暗いステージの上に登場する演奏者たち。しばらく沈黙が続いた後、音楽が流れはじめます。確か聞き慣れた旋律ですが、どこか不思議で新鮮な感じがします。時には優しく、時には激しく…。演奏が進みクライマックスに近づく間、演奏者と観客は、まるで恋人と会話をするように目を合わせ、笑みを浮かべながらお互いに耳を傾けます。ジャズを演奏する人も聴く人も決まったルールにこだわらず、ジャズのSoulが思うままにその瞬間を楽しむだけです。ジャズは、ダイナミックで多彩です。そして自由な音楽です。まるでソウルのように…。
オンラインだけではジャズのSoulを満喫できない方なら、ライブハウスに足を運んでいただき、オフラインでの公演も楽しんでみてはいかがでしょうか。しかも今回公演が行われたジャズクラブ(「コリアハウス」、「Dido Jazz Lounge」、「千年の間にも」、「ヨンナム5701」)は、ソウルを最も楽しめる街にありますので、ソウル観光とともにK-Popに続く「K-Jazz」でソウルのSoulを楽しんでみましょう。
ソウルのビル群の中には、昔からの美しい伝統文化をそのまま受け継いでいるところ、「コリアハウス」があります。ソウルを訪れる外国人の間ではかなり有名なスポットで、外賓接待のための迎賓館として建てられて以来、60年以上をソウルの歴史とともに歩んできた韓国の代表的な伝統文化空間です。朝鮮時代の宮廷料理を再現した韓定食や伝統芸術公演、伝統婚礼と宴会など、様々な韓国の伝統文化を経験することができます。
「Soul of Seoul Celebrates」の最初と最後を飾ったのもここ「コリアハウス」。ジャズの旋律と韓国の伝統楽器であるテグム(大芩)とへグム(奚琴)が調和することで素敵なハーモニーを披露するイ・ジュハンのグループ、WINTERPLAY(Juhan Lee Produced IJD 2022 Group)の「White Horse」とパク・ジュウォン(Juwon Park & Friends)の「Maestro Amigo」で幕が上がりました。中でも目を引いたのは、世界中で韓流ブームを巻き起こしたドラマ『イカゲーム』からインスピレーションを受けた曲、「カンブ(GGANBU)067&240」。韓国クガク(国楽)とジャズが見事に調和した曲として深い感動を与えてくれました。そして、この日のために集まったJuhan Lee Produced IJD 2022 Groupの「Every day I Have the Blues」、「Imagine」 がイベントの最後を飾りました。
この「コリアハウス」が位置するソウルのチュン(中)区には、朝鮮時代の4大門の一つであるスンニェムン(崇礼門)をはじめ、ショッピングのメッカと呼ばれるミョンドン(明洞)、トンデムン(東大門)ショッピングセンター、そしてソウルを一望できるナムサン(南山)などがあります。まるでジャズのように自由でダイナミックで多彩な魅力を持つK-Cultureを楽しむのに最適なところでしょう。ソウルを訪れるなら、一度は行くべきおすすめスポット「コリアハウス」。プロモーションや体験プログラム、食堂の予約など、詳細な情報は、ウェブサイトにてご確認いただけます。
ソウルは、各地域ごとにユニークな雰囲気を醸し出す魅力満載の都市です。その中でもクァンジン(広津)区は、ソウルで最も魅力的なカフェやレストランが集まっているソウルの森をはじめ、春になると桜とともに童話の世界が広がるソウル子供大公園、ハンガン(漢江)沿いに広がるトゥクソムハンガン公園、都心の中に生態公園があるアチャサン(峨嵯山)まで、ソウルで最も見どころ、遊ぶどころ満載の地域とも言えます。
Dido Jazz Loungeは、クァンジン区クイドン(九宜洞)にあるジャズクラブです。ジャズとともに料理とワインを楽しめる空間として、新しい文化トレンドをリードしています。今回の公演では、ザ・ブリス・コリア(The Bliss Korea)が「My Favorite Things」と「In The Mood」を、ザ・クレセント(The Crescent)が「Havana Sol」と「La Vals Du Temps」を披露しました。
毎日ライブ公演が行われるDido Jazz Loungeは、事前に予約してからご訪問した方が良いですが、ただ、座席は先着順に割り当てられますので、ご希望の席がある方は、早めのご来場をおすすめします。映画『ラ・ラ・ランド』に登場するジャズバー「SEB's」に似ているここは、ステージを中心にテーブルが置かれていて、ジャズを楽しむのに最適な魅力あふれる空間となっています。公演のラインナップなど、詳細な情報は、Dido Jazz Loungeのインスタグラムで確認できます。ソウルの中のラ・ラ・ランド、Dido Jazz Loungeで、JazzのSoulを味わってみてはいかがでしょうか。ついでに魅力満載の街、クァンジン区も楽しめるはずです。
キョンボックン(景福宮)やクァンファムン(光化門)、イクソンドン(益善洞)、ナグォン(楽園)楽器商店街などがあるチョンノ(鐘路)は、ソウルのSoulが刻まれているところです。長い間、朝鮮の中心地であったチョンノ通りの隅々を歩いていると、ソウルのSoulが五感で感じられるようです。そんなソウルの「Soul」が込められたチョンノに長い間、ジャズを知らせて演奏してきたジャズクラブがあるのは、当たり前のことかもしれません。
「千年の間にも」。千年の間、ジャズを演奏する島という意味を持つここは、1996年のオープン以来、国内外の数多くのジャズミュージシャンがライブ公演を行ってきた、まさにK-Jazzの歴史そのものです。今回のジャズフェスティバルでは、カン・ハンス・クインテット(Hwansu Kang Quintet)が「What a Wonderful World」、「Till You Reach the Stars」、「Hero」など、素敵な生演奏を披露しました。
‘『遊ぶなら何する？』といった韓国のバラエティ番組にも良く登場する「千年の間にも」では、毎日ライブ公演が2回開かれています。とりわけ、韓国の代表的なパンクギタリストであるハン・サンウォンのバンドが、毎週金曜日にここで公演を行っていますので、パンクミュージックの魅力をぜひ楽しんでみてください。
ソウルの過去と現在が共存する都市、チョンノ。韓国の美しい伝統と歴史が眠っている宮殿と長い歴史が感じられるイクソンドンの街で、夏の夜、ジャズの魅力と趣を味わってみませんか？
ソウルで「青春」、「ユニーク」という言葉を一番よく表しているところは、ホンデ(弘大)とヨンナムドン(延南洞)があるマポ(麻浦)区です。このマポ区は、韓国のテレビ局が密集している放送のメッカであり、K-Popの聖地ともいえます。若者の街、ホンデとヨンナムドンをはじめ、キョンイ(京義)線本の街、野外公演が開かれるナンジ(蘭芝)ハンガン公演まで、様々なエンターテインメントに出会えるところなのです。とりわけ、ホンデは、クラブや路上ライブといった公演文化の中心地でもあります。では、このホンデで出会えるK-Jazzは、どんなSoulを持っているのでしょうか。
「ヨンナム5701」は、ホンデイック(弘大入口)とキョンイ線 森の道の間にある、マポ区の中でも最もトレンディな街に位置しているジャズクラブです。チェ・ヒョヌ・トリオと友達(Hyounwoo Choi Trio & Friends)は「Obsession」、「Travels」、「Blackbird」という3曲を演奏することで、公演を一層盛り上げました。
「ヨンナム5701」は、ライブ公演にだけ集中できるスペースと食事をしながら公演を楽しめるスペースに分けられ、公演とデートを同時に楽める空間となっています。また、アペタイザーを含め、メイン料理、ワイン、シャンパンといった様々なメニューも提供しており、公演や日程などは、インスタグラムで確認することができます。ロマンチックな雰囲気からホンデのユニークな個性まで、魅力満載のヨンナム5701でK-Jazzとともに特別な思い出を作ってみてください。