SeMAオムニバスは、2024年にソウル市立美術館がテーマとして掲げる「連結」に基づき、本館と分館など4カ所で開催される大規模な所蔵品企画展です。北ソウル美術館で開催されるSeMAオムニバス《私は私たちを愛したい》は、集団化された物語に還元されることのない社会的少数者たちの多様な話に耳を傾け、互いに異なる個人が連結されて新しいコミュニティを想像するために企画された展示です。この展示は、人種、国籍、性別、年齢、身体的条件、性的指向、社会文化的環境、経済状況など、さまざまな理由で抑圧や差別を受けている社会的少数者たちに焦点を当てています。競争が激化した新自由主義社会では、少数者が抱える問題は二次的に扱われるか、問題自体が認識されず、集団化しようとする試みは頻繁に崩れることがあります。一方、社会福祉政策の観点や少数者が社会で自分の権利を主張するために集団化された場合でも、個々の生活は無視され、集団化されたアイデンティティで社会が期待する部分だけが縮小されて「単一の物語」として伝えられます。少数者は抑圧と差別を排除するために集団化を必要としますが、その過程で少数者個々の多様性が消失するという逆説的な状況に直面します。本展示では、少数者を集団化することなく個々の多様性を受け入れる道を示そうとしています。アートを通じて、脆弱な個人が自分を肯定し、互いに異なる身体と心を持つ個人から成る「私たち」を愛する方法を探ります。展示は、作品を特定のアイデンティティでカテゴライズするのではなく、少数者たちが共有する共通的な経験に焦点を当て、個人が互いの多様性を尊重しながら連帯できる可能性を模索します。
* 本展示のタイトルは、『Minor Feelings』(2021)から借用したもので、Cathy Park HongとJeff Changから使用許可を得ています。
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