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大勢でわいわい飲む酒の席も楽しいけど、旅先ではしっぽりと過ごすひとり酒の時間も必要かも知れません。好みの酒とおいしい肴、さらに良い音楽も加われば、思わずその味と香りに酔う。ひとりの時間に浪漫を与えるソウルのひとり酒スポットを4つ紹介します。

文:チョ・ウナ
写真:イム・ヨンウン(with ELOQUENCE)
 
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独一酒択


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  賑やかな若者の街、テハクロ(大学路)の一角。通り過ぎてしまいそうな狭い路地裏に「独一酒択」はある。ここをドイツ式の住宅、ドイツ式のバーだと思ったら大間違い。「ロ」の字型のひっそりとした韓屋を改築して作った「独一酒択」は、「1人で1杯の酒を飲む家」という意味を持ちます。今年で3年目を迎えるこちらは、カメラマン出身の社長が1人で酒を楽しむ小さな空間を作りたくて、ひとり住まいのおばあさんが住んでいた韓屋を譲り受けオープンさせました。

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  手で押すと「ギー」という音が鳴りそうな木の門をくぐると、中央に小さく居心地の良い庭が、そして2つの別棟と母屋があります。門の横にある別棟には大勢で座れる広びろとしたテーブルがあり、もう1つの別棟と母屋には小さなテーブルが置かれています。小さな庭に野良猫がたくさんいるのは、収益の一部から餌を購入し野良猫に与えているから。

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  ここでは4人席にひとりで座って酒を飲んでいても、団体客に席を譲らなくても大丈夫。ひとり酒族のための完璧な配慮を感じることができます。

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  懐かしい垂木の下に座って、スタッフが厳選した音楽を聴きながら冷たいビールを飲むと、視覚、聴覚、味覚で感じる素晴らしいアンサンブルを感じることでしょう。

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  苦味と甘味のバランスとほどよい重みがある「Heretic Evil Twin red ale」はここを代表する生ビールで、新鮮なホップの香りが口の中に広がります。強烈なコーヒーとダークチョコレートの香りを感じる「Old Rasputin」、「Indian Pale Ale」のほろ苦い味とグレープフルーツ、アプリコットの味が調和をなす「Sculpin IPA」など、中毒性がある生ビールなども人気。一緒に楽しめるおつまみにはドイツプレート、リコッタチーズのサラダとミルク食パン、ハーブソーセージとチーズプレートが人気です。メニューは全て自社ベーキングスタジオのシェフが毎日手作りしています。

  ドライアップルとローストナッツ、ドライフルーツ、アーモンドとカカオヌガティンが乗った「ドイツプレート」。ナッツは1つひとつ洗いオーブンで焼き、パティシエが焼くヌガティンは香ばしく甘い風味で酒がすすむことでしょう。

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  Lindemans、Pecheresse、Westmalle Tripel、La bella Lola など数十種類の瓶ビールはスタッフが試飲しながらラインナップを変えていきます。他にカクテルやワイン、シングルモルトウィスキー、ジン、ウォッカなども飲むことができます。
 

address ソウル市チョンノ(鍾路)区テミョン1ギル16-4
hour  12:00~翌2:00
regular holiday 年中無休
phone number +82-2-742-1933
nearest station 地下鉄4号線「ヘファ」駅4番出口
instagram @germany_house

 

 

Jean Frigo


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  こんなに魅力的なバーだとは想像もつかないクァンヒドン(光熙洞)住宅街の路地に隠れている空間。一瞬「くだもの屋さん?」と見間違えてしまいそうな冷蔵庫のドアからは、訪問客が出入りする不思議な光景を目にすることができます。フルーツの棚と冷蔵庫の間には「Here」と書かれた黒板が。その矢印は大型冷蔵庫に向いていますが、冷蔵庫のドアがまさに「Jean Frigo」の入口。静かな住宅地に位置しているので、近所の住民たちに親近感を持ってもらおうと、新鮮な果物を低価格で販売している店のように装って、真の姿は冷蔵庫の中にあるようです。昼も夜も酒を楽しむことができる秘密のアジトの姿を隠していたようです。

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  冷蔵庫のドアを開けると1人でも気軽に酒を楽しむことができる落ち着いた雰囲気のバーに出合えます。主にジャズやライブミュージックなどの音楽が流れ、バーに座る客は大体がバーテンダーの趣向によって味がかわるクラシックカクテルをオーダーすることが多いそう。

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  2階にあがる階段横のデットスペースでは、また違った雰囲気が広がっています。タイル貼りの床と、昔ながらのビールの空箱がレトロ感を漂わせています。階段横の壁を埋め尽くした工事の写真は、この店がオープンするまでの過程をひと目で知ることができます。

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  2階のテーブル席はランウェイのような通路から降りて座ります。全てのテーブルは壁に向かっているので、ひとり酒にぴったり。こちらはエレクトロニック・ミュージックが流れ、壁いっぱいの絵画とスポットライト、あちこちに置かれたユニークなオブジェが置かれた空間はSNS利用者の間で大人気。

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  2階は公衆電話を通じて注文をします。100ウォン硬貨を入れて100番をまわすと下の階に接続され注文をすることができます。

  人気メニューのカスエラ(Gambas al Ajillo:海老のアヒージョ)は、新鮮なオリーブオイルとエビの食感が楽しめ、ローリエとタイム、パセリなどのハーブが風味を加えます。

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  韓国の伝統酒であるムンべ酒をベースに、新鮮なレモンジュースとパイナップルジュース、グレープフルーツシロップ、炭酸水で割ったカクテル「ハンガン(漢江)の奇跡」は爽やかで甘いが、シナモンスティックがスパイスになり、相反する味わいが魅力。ほかに「娘バカ」、「オレンジニオ」、「日々、新鮮な果物も」、「おこげマティーニ」など好奇心が刺激されるシグニチャーカクテルが並んでいます。
 

address ソウル市チュン(中)区トェゲロ62ギル9-8
hour 月~木曜日 12:00~翌2:00、金~土曜日 12:00~翌3:00
regular holiday 日曜日
phone number +82-2-2275-1933
nearest station 地下鉄2号線/4号線/5号線「トンデムン・ヨッサムンファゴンウォン」駅4番出口
instagram @jeanfrigo_official



 

L'impasse 81


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  L'impasse 81 はフランス語で「行き止まり」という意味で、その名にふさわしく「トンキョドン(東橋洞)」の路地裏に位置しています。ここにはフランスの立ち呑み屋ブションのような親近感があります。古木で作られたバーカウンターとワインセラー、1970年代のテーブルと椅子、むき出しのコンクリート壁がモダンな建物の中で相反するな魅力を醸し出しています。

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  自家製ソーセージやハムがぶら下がり、ヴィンテージワイングラスとボトルが並ぶキッチン前のバーカウンターと、壁に面している細いバーカウンターはひとり酒を楽しむグルマンが好む穴場。

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  L'impasse 81 のシェフは同じ1981年生まれのフランス人シェフ Gregoire Michot と韓国人シェフのジオの2人。彼らが作る自家製ソーセージやシーズン毎にかわるフランス料理など、様々なメニューを味わうことができます。ソウルで出合うのが難しかった「シャルキュトリーバー&フレンチ立ち呑み」という独特のコンセプトで人気を博しています。

  フランス料理は高価で手が届かないというイメージを覆し、お手頃な価格のメニューを用意。ワインもフランスの立ち呑みというコンセプトに合わせたワインを準備しています。

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  人気メニューの1つ、スパイシーなラムソーセージメルゲス。ピラフとハリッサソースを添えると食事にもなり、つまみとしても素晴らしい。特製スープで4時間以上煮込んだ牛肉の上に、マッシュポテトとチーズをぎっしり重ねたアッシェ・パルマンティエは典型的なフランスの立ち呑みメニューで、お酒と一緒に軽く楽しむのがおすすめ。この店ではひとり酒だけでなくひとり飯も解決できます。

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  酒はワインと生ビールだけでなく、カクテルやアルコール度数が高いスピリッツもグラスで楽しむ事ができます。
 

address ソウル市マポ(麻浦)区トンギョロ30ギル17-1
hour ランチ 12:00~14:30、ディナー 17:00~24:00(金~土曜日は翌2:00まで)last order 23:00
regular holiday 年中無休
phone number +82-70-7779-8181
nearest station 地下鉄2号線/キョンイ・チュンアン(京義中央)線/空港鉄道「ホンデイプク」駅3番出口
instagram @limpasse81

 
 

チュイハンジェビ(酔ったツバメ)/チェビダバン(ツバメ茶房)


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  昼には「チェビダバン(ツバメ茶房)」に、夕方6時以降は看板が変わり「チュイハンジェビ(酔ったツバメ)」として営業する2つの顔を持つ空間。店名の由来は韓国を代表する詩人のイ・サン(李箱)が、かつて芸術家たちと論議と酒を酌み交わしたチョンノ(鍾路)の「チェビダバン(ツバメ茶房)」から。その名にふさわしく、ここには芸術を愛する人々が集まります。

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  出版、建築、音楽、美術など様々な分野の文化事業を研究する「文化地形研究所(Cultural Topography Research)」がデザインを手掛けているため、建物の構造はかなりユニークです。1階にはカウンターとテラス席、そして大きな穴が。この穴を通じて地下1階で行われるライブ公演を楽しむことができるのです。

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  小道具やアルバム・ジャケット、ライブポスターでいっぱいの壁を通り過ぎながら地下に降りると、アーティストの公演を身近に感じることができる小さな舞台が目に入ります。ここでは毎週木曜日から日曜日まで、インディーズバンドとアンダーグラウンドの歌手のライブが開かれます。大勢で話に花を咲かせるよりも、ライブを聴きながらひとりで酒が飲める場所と言えます。ライブスケジュールは店頭の掲示板とホームページ、FacebookなどのSNSからチェックできます。

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  ライブは1時間ほどで入場無料。ライブがある日は席が確保できないほど混雑するので、ライブをゆっくり楽しみたいなら1~2時間前にドリンクをオーダーして席を確保するのがオススメ。ライブの途中には募金箱がまわってくるので、ライブ代として寄付することもできます。集まった収益は共演したバンドをサポートするために使われます。

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  ホンデ(弘大)前の名物だったライブハウスの数が減っている中で、「チュイハンジェビ(酔ったツバメ)」は引き続きライブを行い、毎年、様々なアーティストが参加するコンピレーションアルバムも出しています。

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  ライブがない時間帯には、地下階の壁を埋め尽くす本と一緒に時間を過ごしてみるのがおすすめ。テーブルごとに異なるライトの下で漫画や小説、雑誌を読むことができます。

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  表面はカリカリ、中はしっとりと焼かれた「カレトク(棒状の餅)」は、ハチミツやごま油醤油につけて。熟したトマトに砂糖をかけた「トマト砂糖」は昔なつかしい思い出がよみがえる人気メニュー。サンミゲル、ギネス、大同江、ペールエールなどの冷たい生ビールとワイン、ウィスキー、カクテルは、「チュイハンジェビ(酔ったツバメ)」になる前の「ジェビダバン(ツバメ茶房)」の時間帯でも注文可能です。
 

Address ソウル市マポ(麻浦)区ワウサンロ24
hour 10:00~翌2:00
regular holiday 年中無休
phone number +82-2-325-1969
nearest station 地下鉄6号線「サンス」駅3番出口
instagram @jebidabang

[2017-08-01 17:54  作成 / 2017-08-01 00:00  修正]